国の特別史跡、特別天然記念物の日光杉並木は、寛永2年(1625)頃より松平正綱公が約20年の歳月をかけ植栽し東照宮に寄進したものです。総延長は約37km、神橋を基点に日光街道(国道119号)・例幣使街道(国道352号)・会津西街道(国道121号)の三街道にまたがり、約12,500本が現存しており、ギネスブックにも紹介されています。 しかし、車の排気ガスや振動、沿線開発などの複合公害によって傷みが激しく樹勢衰退が進み、年50本近くが枯損しています。この保護対策事業として「(財)日光杉並木保護財団」が設立され「日光杉並木オーナー制度」による杉の売買代金を日光杉並木街道保護基金で運用し、その運用益を樹勢回復事業などの保護活動に役立てています。また、街道のクリーンキャンペーンや保植、草刈などの活動を行っています。 |
並木基点(神橋畔) 慶安元年(1648)松平正綱の子正信が建立 |
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「日光杉並木オーナー制度」とは、
杉並木保護に賛同された皆様に並木杉をご購入いただき、その売却代金を栃木県が保護基金で運用し、その運用益を日光杉並木保護財団に交付し、
同財団が弱った杉の樹勢回復事業等の保護事業を実施するという制度です。
ご購入された杉については、日光杉並木保護財団と東照宮が日常の管理をいたします。杉並木は文化財であるため、枯れた場合などを除き杉の伐採はできませんが、手離したい場合は栃木県がいつでも買い戻しいたします。 また、オーナー制度とは別に、杉並木保護基金への寄付も受け付けています。 |
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2000年1~3月 杉並木樹勢回復事業を実施 平成11年度事業として日光市瀬川地内(ポカラ工法)と日光市小倉地内(木柵工法)において弱った杉を保護するための樹勢回復事業を実施しました。 【ポカラ工法】 畑土や畜産堆肥を詰めた中空コンクリート(ポカラ)を埋設し、道路面と並木敷の高さを同じにすることにより樹根の生育領域を拡大する工法。 |
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【木柵工法】 木柵や土のうで土留めをしたところに、畑土や畜産堆肥を混ぜた土を客土し、露出した樹根を保護する工法。 |
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2000年8月5日 日光杉並木街道クリーン作戦を実施 県内外から参加したボランティア750名により、日光市小倉町から森友までの日光街道の清掃活動などを行いました。 |
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2000年10月29日 杉並木保護用地下草刈りを実施 例幣使街道沿いの杉並木保護用地(日光市明神)で、33名の森林ボランティアの方々がツタや雑草の除去に汗を流しました。 |
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